爆裂BOX

ボトム・プレデター 地底に潜む生命体の爆裂BOXのレビュー・感想・評価

3.2
トム・サイズモア主演のモンスターアクションです。
廃病院を訪れたビンスたちリサイクル業者は、そこで愛犬を探す浮浪者と遭遇。はぐれてしまった犬を探し始めるが、仲間の一人カラムは一人先に進む。次の瞬間、一緒に行動していたサムは血まみれのカラムとその背後に潜む"生物"を目撃し…というストーリーになっています。
登場するモンスターは火傷を負った富豪や更に軍も狙う、細胞再生させる新薬を開発した博士が、自身が実験台として重傷を負わされ服用させられ、廃病院の地下道に放置された結果、副作用の飢餓に支配されてネズミや犬を食た為にその細胞を取り込んで怪物化したものです。皮を剥がれたネスミか犬といった姿はインパクトあります。まあ、仮面ライダーの怪人みたいでもありますが(笑)後、ライト顔に当てられてひるんだり、銃で撃たれて怯んだりと意外と打たれ弱いです。飢餓感に苛まれてか人間に襲い掛かって貪り食います。といっても、直接的なゴア描写は意外と少ないですね。首もぎ取る所と下顎引きちぎる所くらいか。食い散らかされた死体の残骸は結構グロいです。
登場人物は限られてますが、トム・サイズモア演じる清掃業よりも残ってる医療機器を売り払って小銭稼ごうと考えたり、怪物に襲われた富豪から助け求める電話来た時も金せびろうと交渉したりとがめついキャラなのは面白かったですね。元軍人ということで、相棒の黒人オーティスも「愛想つきたよ」と言いながらもなんだかんだビンスの為に動く所も良かった。この事態の元凶といえる、美熟女クレンドルの躊躇なく博士撃ったり、部下に銃突きつけて確かめに行くように脅したり、逃げようとした人間容赦なく射殺したりする冷酷ぶりも良かったですね。後半では主人公に銃奪われてなし崩し的に共闘しますが、足挫いて動けないから主人公に逃げるように言って二丁拳銃ぶっ放しで怪物に立ち向かう姿はカッコよかった。
大富豪の部下の一言も喋らない東洋人の部下もカランビットナイフ両手に怪物とタイマンはる所は楽しめました。両者とも以外にアッサリやられたのは残念だけど。
博士が怪物に変身するまでがちょっと長くてダレそうになったのは残念かな。登場人物が限られてるから仕方ないのかもしれないけど、怪物の登場シーンもちょっと少なめでしたね。
最後の倒し方はショットガンぶちこんでチェーンソーで腕切断して斧頭に叩き込んでとオーバーキルな殺し方なのも良かったですね。モンスターの倒し方もモンスター映画の見所ではありますからね。
その後のラストは笑ってしまった。怪物倒したのに自分達で直前に仕掛けた時限爆弾の存在忘れて余韻に浸ってるって(笑)「しまった…」じゃないよ(笑)その後のオチはちょっと蛇足に感じたかな。あの爆発で終わりで良かったんじゃないかな。
B級モンスター物としてはそれなりに楽しめる作品だと思います。