ソフィアコッポラは良いホテルを見つけるのがうまい。いや、撮り方がうまいのかな。
特にイタリアのホテル、高低差を感じず(一階建てに見えた違うかもだけど。)だだっ広い空間と部屋を行き交い、プールで泳ぎ、ベッドでジェラートを食べる。キラキラだ。
娘が来る以前はジョニーの宿泊していたホテルは夜の描写が多く、どんより殺伐としていて魅力的には見えなかった。クレアの登場で明るい日差しが眩しいシーンが増える。ジャケットにもなっているプールでのシーンなんて同じホテルなのか疑うくらい輝いていた。
ロストイントランスレーションもだったが上流階級の虚しさを仰々しくなくリアルに描けているのは監督自身の体験が混ざっているからなのか?
不幸とも幸福ともとれない曖昧さの中でラストに彼が決断したことは分からないままだ。