りょう

SOMEWHEREのりょうのレビュー・感想・評価

SOMEWHERE(2010年製作の映画)
3.9
定点の長回しが自分にはそんなに苦じゃなかった。長回しによって、空っぽな感じとか、おかしさとか、愛おしさとか、映像と共に滲み出てくる感じがして、普段からぼーっとしてる自分には良かったかも。

エル・ファニングがとにかく美少女。特に、ジョニーと一緒にプールに入ってる時、水中で紅茶?を飲む真似するシーン、マジで天使だった。

俳優の仕事はなんとなくやってて、仕事以外は酒と女、出演している映画のこと聞かれても空っぽだから答えられない、女にもだらしなくて怒られる始末。でもクレオと過ごすゲームの時間、プールの時間、ドライブしている時間、全てが意味のある時間のようでキラキラしている。

クレオが母親がいつ帰ってくるのかなと泣き出すシーン、今まで緩い時間が流れてたからこそ、心がギュッとする思いをさせられる。笑顔で遊んでたクレオも寂しさを抱えながら笑ってたのかな、とか、今までの緩い時間がより愛おしく思えてくる。

冒頭ぐるぐる回ってたジョニーが、最後に車を止めて「どこか」に歩き出す。ジョニーはこの先どんな風になっていったのかな。

フェニックスの音楽も好みなので、BGM的に流すのもありかも。やっぱりあまりセリフもなく情景と音楽で進んでいく映画が自分にはあってるのかも。自分もまた空っぽなのかもしれない。
りょう

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