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SOMEWHEREのshuのレビュー・感想・評価

SOMEWHERE(2010年製作の映画)
3.5
エル・ファニングが天使。
実に優雅で色鮮やかな日々。
映像が美しくて目に美味しい。
観てるこっちも、お酒でも飲みながら観ると気持ち良さそう。
多忙なスケジュールと、キラキラしたオフの時間。
超有名俳優の色鮮やかな人生。
のようでいて、娘と過ごしている時以外はずっと覇気のない表情をしている。
父と、娘と、父と一夜を共にした女性の三人で食卓を囲むという意味不明なシーンの、娘の物言いたげな視線。
だけど何も言わない。
きっと、自分はまだ子どもで、大人の世界のことに首を突っ込むべきじゃないって思ってるから。
親子ではしゃいでるシーンは二人とも本当に楽しそうで、だけどそれはお互いに、妻が、母がこのまま戻らなかったらどうしよう、という不安を押し殺した上でのはしゃぎっぷりなのだと思うといじらしい。
吹っ切れたようにも見える表情を浮かべるラスト。
自分の意思で何者か、になれたのだろうか。
そしてエル・ファニングが天使。
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