けんくり

甘い毒のけんくりのレビュー・感想・評価

甘い毒(1994年製作の映画)
4.0
最強のファムファタールに振り回される快感。

お洒落な音楽をバックに、ゆる〜い感じで描かれる田舎ノワール。ウァーホーベン監督のテーマをコーエン兄弟が撮ったみたいな、絶妙なテイストがクセになる。

もうとにかくリンダ・フィオレンティーノ演じる主人公が無敵すぎる。美貌、人脈、交渉スキル、度胸、先見の明…そうした圧倒的な実力を持ってして、トラブルにも動じず、何事も冷静に対処する姿がかっこ良すぎる。

正直彼女のやっていることは、かなり胸糞悪いんだが、あまりに超越しているので、ある種のヒロイズムを感じてしまう。(やられ側の男2人のバカさ加減もそれを助長)

男の愚かさが強調される演出がなされているけど、常にマウントをとろうとしたり、それを見透かされて手玉に取られちゃったりとか、きっと女性にとって、少なからず男は等しくアホに見えてるんだろうなぁと、勉強になったw