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ニーナの情事のrsのレビュー・感想・評価

ニーナの情事(1995年製作の映画)
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キスするとき目を閉じるのは、違う相手を想像するため。

ある記者が、人々の不倫について取材している。カフェの窓際で、赤裸々に語られる情事。そして今、目の前に座る女の薬指にも、寂しげに光る指輪。彼女は毎朝、傍らに一人分空いたベッドで目覚め、そこに残された手紙を読むのだった。彼女は語る。不在がちな夫との3年間よりも、彼との3週間の方がなんでも語り合えたと。やがて取材は彼による裏切りまで辿り着き、記者は尋ねる。「なぜ君はそんなに傷ついたんだ?」一瞬の間、やがて女は口を開く……。

独特なシナリオで、距離感覚における男女の違いが描かれる。
女はなんでも知りたがり、男はそれを窮屈に感じる。女はなんでも話したがり、男は知れば知るほど耳を傾け難くなる。男は自由を求め、女を寂しくさせる。

不倫は許されざる裏切りだけれど、何が相手をそうさせたのか考えてみなければ、その人は前に進めない。

ダンスのように前に出たり引いたりと、上手くステップが踏めたら良いのに。手を取り合って、息を合わせて1,2,3, 1,2,3…これがなかなか難しい。
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