『デモンズ3』とのセットで買った、デモンズシリーズとは特に関係のない映画。もっと言えば3とも無関係です。
原題がかなりシンプルだし、監督が3と同じミケーレ・ソアヴィだからナンバリングされたのかな。
音楽は一度聴いたら忘れられないくらい個性的な曲ばかりを作る3のゴブリンとは打って変わって、ピノ・ドナッジオのそこまで主張が強くないスコアが使われている。
今作は特に舞台が限定されているわけではないので音楽を前面に出す必要はなかったのだろう。
悪魔崇拝集団が何十年にもわたって陰謀を張り巡らせているという設定自体が何だか微妙。そんなに影響力のある集団が誰にも知られていないというのは不自然だし、恐怖の対象が呪いよりも更に不明瞭で掴みどころが極端に少ない。
家の地下に別の場所へと続く隠し通路があるのは仕掛けとして面白いし、相変わらずスピード感のあるカメラ演出も独創的なものの、ショックシーンがかなり少なくて全体的に間延びしているのと、セクトの目的や全貌が90分を越えるまで分からないことが映画自体の地味さに拍車をかけている。地下水路から鳥が飛び出てくるシーンは数少ない幻想的な演出で印象的だったかな……。
2回目を観るのにかなりの時間が必要そうな映画。