ゾロ

ナチスが最も恐れた男のゾロのレビュー・感想・評価

ナチスが最も恐れた男(2008年製作の映画)
3.5
第二次世界大戦やナチスの話を見聞きする時
北欧の状況に関しては驚くほど聞かなくて…
戦時下の状況や戦後の影響を知るべきと
気になっていた映画

ロシアのウクライナ侵攻によって
北欧二カ国のNATO加盟意思を聞いた時
そうだろうな…と思いつつ
何故、中立国のイメージなのか?
気になり少しだけ勉強した

それでも、本作の主人公
ノルウェーにおける英雄
マックス・マヌス に関しては
知らなかった…

実話に基づいている為、劇的だったり
卓越した技術や知能を持った英雄では無い

寧ろ、煩悩な青年という感想

それでも、愛国心と責任感が強く
友人や仲間に慕われていた

フィンランドにおけるロシアの侵略戦争に
従軍し前線で戦った"変え難い経験"を
自分自身に【革命の旗手】の生き様として
自己暗示かけていたようにも感じた

決して強い男では無く
誰よりも仲間を大事に思っていた

自身の命を真っ先に犠牲にしようとした時に
止めてくれた仲間がいた…

それが、決死の覚悟で仲間を救いに行った時に
亡骸を見ても激情しないで、堪え生き延びる
決断に繋がったのではないだろうか?

彼は、生き残ったから
英雄になった事を知っている

誰よりも祖国と仲間を大事に思った
心優しい青年であった

ドイツの敗戦が決まり
捕らえられたドイツの将校と話す時
運が良かっただけ…と言っていたが
生への執着は誰よりも強かったのだろう


戦争の怖さを痛感すると同時に
戦時下の行動にどうしても違和感を感じる

自分を殺す指示をし、仲間を死に追いやった
将校と話をして握手を交わせる

民間人に被害が及ぶかもしれない為
爆破は避けた…結果仲間が亡くなる

軍艦の爆破は、軍人が対象だから躊躇しない

【戦争】を不毛と思えるから
【憎しみ】を堪えるしか無いから
【怒り】をぶつける処が無いから

心身共に疲弊、憔悴してるからかな

彼等の気持ち、悲しみに関して
わかったとは言えない…



邦題が、見事に的を得ていない
ゾロ

ゾロ