めちゃくちゃ面白かった。
バイクが故障して何もない田舎町に滞在することになったバイク乗り集団。黒いレザースーツで身を包んだ彼らは緑ばかりの街に全然馴染めない。何もないからやることと言えば銃を乱射したり中央線を超えて田舎町を暴走するだけ。
何もなかった町がめちゃくちゃになって、何もないわけじゃなかった事が初めてわかる。壊れなければそこに何かが存在することを認識できない。そんな人間たちの哀しいドラマでした。
クライマックス、バーの中とバーの外で光の明滅みたいに繰り広げられるクロスカッティングに痺れた。
「俺たちに行き先はない。ただ走るだけだ」なんて台詞を真面目に言えてしまうウィリアム・デフォーに惚れた。