Makiko

地上に降りた女神のMakikoのレビュー・感想・評価

地上に降りた女神(1947年製作の映画)
3.8
かなり面白い。脚本の勝利。

ギリシャ神話における芸術の女神ミューズ。そのうちのひとりテレプシコラが、人間界で上演される演劇の内容に激怒し、自ら下界へ降りて……というファンタジーなお話。

ハイカルチャーとローカルチャーの対立、ギャンブルと殺人など、面倒な要素が物語の展開に関わってくるのだけど、そこがサラッと流されてごちゃつかないのが娯楽映画の良いところ。テンポが悪くなる前にミュージカルシーンをぶち込むので最後まで飽きずに観られる。

この頃のリタ・ヘイワースはすでにスターとしての箔が付いていて、さすがの堂々っぷり。オーソン・ウェルズと結婚していた時期だからか、どことなく幸せそうに見える。

プロットが整理されていてわかりやすく、笑える台詞も随所随所にある。天界の設定などかなりざっくりしているが、大事な伏線は明確に示されているので問題なし。
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