まめだいふく

エージェント・オブ・ウォーのまめだいふくのレビュー・感想・評価

3.0
  ‶難題を1日で解決したい時は…この男の出番だ”

 ジョン・キューザックが脚本、製作、主演を兼ねた社会派コメディもの。風刺も込められているかな。

 ジャケットから、この二人のバディものと連想しがちだけど、これは一種のコラ画像です。内容は全然違います。

 オープニングはどことなく西部劇を思わせるBGMと雰囲気の中、とあるバーでジョン・キューザック演じる殺し屋のハウザーが、サラッとドイツ人3人を射殺。おお、これはクールでスタイリッシュなサスペンス・アクションか! と思わせておいてからの本編のズッコケぶり。この落差が最早清々しい。あのオープニングだけ、間違えて他の映画から持ってきちゃったんじゃないか? と疑いたくもなる。

 とにかくとっちらかってる。やりたいことや伝えたいことはわかる気がするのだが、うまくまとまっていない。コミカルさとシリアスさが、まるで水と油のごとく見事に調和していない。真面目にメッセージ性を強調するか、思いっきりブラックジョーク的な内容にするか、どちらかに振り切った方がよかったのでは?

 とはいえ、まるっきり見どころがないわけではない。珍しいジョン・キューザックの格闘シーンもあるし(結構頑張ってる)、共演陣は豪華だし、ストーリーに絡んでくる3人の女性はそれぞれタイプが違っていてキャラが立っていたし、中でも実の姉ジョーン・キューザック演じる秘書とのやり取りは、姉弟の仲の良さがにじみ出ていて微笑ましかった。

 ストーリー自体も決して悪いわけではないと思うので、やはり見せ方の問題なのだろうなぁ。

 そうそう、最後に突っ込ませていただくが……

 1日で解決してないじゃん!
 
まめだいふく

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