ポンコツ娘萌え萌え同盟

脱獄の掟のポンコツ娘萌え萌え同盟のレビュー・感想・評価

脱獄の掟(1948年製作の映画)
4.0
脱獄、犯罪と脱獄系クライムサスペンスで一見とても色濃く男性映画ではあるが、
むしろジョーを愛した二人のヒロインのアンとパットの対比や心情を脚本で深く描いたことを考えると、
本作の脚本の観点は女性映画的な部分を感じた。
むしろ本作の実質的な主人公はジョーよりもある意味この二人ではないだろうか、とも後半に行くに連れて薄々思っていく。主演は間違えなくジョーを演じるデニス・オキーフなのだが。
メロドラマではあるけれど脱獄系の逃亡劇としてここまで三角関係要素を交えてるのが本作以外個人的に見たこと無かったので異色で新鮮。

そして二人のヒロインが良識を持ったアンと、一方で愛からジョーの逃亡を助けたいと言う点の強いパットという立ち位置絶妙だ。
そして何よりもジョーとの位置が車と共に二人の女が交換される時の瞬間。ここが本作の描いてきた三角関係と心情が最高潮に達している名場面にやられる。