Maoryu002

脱獄の掟のMaoryu002のレビュー・感想・評価

脱獄の掟(1948年製作の映画)
3.9
囚人ジョー(デニス・オキーフ)は愛人パット(クレア・トレヴァー)の助けで脱獄する。なりゆきで弁護士アン(マーシャ・ハント)を連れて3人は逃亡するが、ジョーとアンは次第に惹かれ合う。そして、国外に逃れようとするジョーは組織と警察に追い詰められていく。

アンソニー・マン監督によるフィルムノワールの傑作。

脱獄というより逃避行の物語で、さらに言うと1人の男と2人の女による心理ゲームがメインだ。
クレア・トレヴァーの語りでストーリーが展開して、彼女が演じるバットの一途さと冷酷さが、罪悪感と虚無感への変化していく過程が切ない。

ドンパチとか殴り合いはけっこう雑なんだけど、サンフランシスコの夜の雰囲気とか、船室での時計とパットのカットなんかは絶品だ。

主役はデニス・オキーフのようで、完全にクレア・トレヴァー。「駅馬車」といい「キー・ラーゴ」といい、なんとも幸薄い役が似合う。
一方で、デニス・オキーフ演じるジョーの良さがまったく分からなかったなー。
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