にーやん

わが街 セントルイスのにーやんのレビュー・感想・評価

わが街 セントルイス(1993年製作の映画)
3.9
1933年、大恐慌のセントルイス。
ホテルの一室を間借りして両親、弟と貧しく暮らす12歳の少年アーロン。しかし程なく家族がバラバラに…。ひとりホテルに残されたアーロンに訪れる数々の試練。それにめげることなく健気に立ち向かう姿がなぜか清々しくもみえる 少年アーロンの成長 の物語。

にしても…アーロンがとにかく賢い。
勉強ができる賢さと知恵がある。しかも気持ちが優しくその場の空気をよんだ対応なんかもできてしまうもんだから、観ていても切なさが止まらない。


病気療養中の母親
親戚に預けられてしまった弟
てんかんで学校に通えない少女
ホテルを追い出されてしまった画家さん
葉巻のラベルをくれる向かいの紳士

…そして
頼りになる兄貴分のレスター

彼を見つめる周りの目、その人々がくれる少しの優しさにちゃんと気づくことができるアーロンだからこそ、それを返すことも忘れない。

人との関わりが人間を成長させる…シンプルに良い作品だと思います。



『オーシャンズ11』などエッジの効いた作風で知られるスティーヴン・ソダーバーグ監督作。原作が『僕たちの戦争』という回想録らしいのですが…アーロンの父ちゃんだけエッジが効きすぎてません?父親が謎すぎるなぁ。
にーやん

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