今日から始まったロバート・アルトマン傑作選で鑑賞。
長らく見る手段がなかった作品なので嬉しい限り。
アルトマンと言えば大所帯のブラック群像劇だが、実は初期の心理スリラーが出色。特に「三人の女」は怪作で、個人的にはアルトマンのベスト3には入る1本。それに連なる「女性三部作」の1本に数えられているのが本作で、もう序盤から既に様子がおかしく身を乗り出して見入ってしまった。
どことなくヒッチコック映画における神経症的なヒロイン像を思わせる主演のサンディ・デニスの美しさと狂気が素晴らしい。ちなみにアルトマンは「ヒッチコック劇場」の演出をしていたこともある。
なぜこんなに面白い作品がビデオ化すらされていなかったのか?と思うが、公開時は興行的に大敗したとのこと。まぁ分からなくもない。
撮影は「イージー・ライダー」の名手ラズロ・コヴァックス。幻惑的なショットはもちろん、ハッとするようなカットもたくさんありとにかく面白かった。