ケイタカハシ

スタークラッシュのケイタカハシのレビュー・感想・評価

スタークラッシュ(1978年製作の映画)
2.7
アマプラで視聴。
スターウォーズのヒットに便乗して作られた作品のようだが、あまりにもクオリティが違いすぎてパクリとも言えないレベル。
とにかく特撮が酷い。70年代の映画なのに、豆電球を多数吊るしたような宇宙空間を、未塗装のプラスチック製を思わせる白一色の宇宙戦艦が飛んでいく。雰囲気的にはスターウォーズというよりキャプテンウルトラだ。60年代の毎週やってた子供向け特撮番組と同じかそれ未満ってのはねえ。
特撮技術がなくてもストーリー展開や演出で光るものがあればよかったんだけどそんなものも勿論なく、終始ツッコミどころだらけ。
未知の惑星を探索中に女二人が馬に乗ってやってくる。それを見て「あ!アマゾネスだ!」なんで分かるんだ。ってか地球外の物語なんだから女部族をアマゾネスとは呼ばないでしょ。
またあるシーンでは悪の王が主人公たちを大人数で包囲し、今後の作戦を語るだけ語った後、弱そうなロボット二体に任せて帰っていく。殺せよ!
そして後半、善と悪の帝国軍が激突するシーンはすごい。
次第に劣勢になっていく善の帝国軍たち。兵士がバタバタと倒れていく様を、主人公たち5人は横並びの無言棒立ちで遠隔モニターで見続けるのである。彼らのうち二人はジェダイを超えるチート能力持ちなのにだ。兵士が全滅した後にまた彼らのシーンに切り替わり「もう終わりだわ」。さながら若手芸人のロケをスタジオで観ているタレント感覚である。
お前らが前線に駆けつけて戦えよ!!と何度も叫びながら大笑いしてしまった。 
クソはクソだけど「観てよかった」と思えるクソ映画であった。