Same

スタークラッシュのSameのレビュー・感想・評価

スタークラッシュ(1978年製作の映画)
2.8
スターウォーズのヒットに悪びれることなく堂々と乗っかって作られた、マカロニスペースオペラ。
冒頭から、頭上を越えていくスターデストロイヤーのアングルもろパクリでプラモデルみたいな宇宙船が登場、失笑です。

これは、コント番組か?と思わせるようなチープすぎる特撮と、演出の数々。
いやー、笑ったなー。
でもギャグじゃなくてホントに儲けようとして作ってるんだよなー。主演にこの頃のっていたキャロライン・マンローをキャスティングしていることからもわかりますね。あと、若き日のデヴィッド・ハッセルホフ(ナイトライダーの人)も出てます。

この当時、革新的な手法で世界を驚かせたスターウォーズに、商売の匂いを嗅ぎ取った世界の映画関係者は、こぞってフォロワー映画を製作したのですが、このスタークラッシュのスタッフたちには特撮のノウハウが無かったので、見よう見まねで(笑)作ったみたいです。
監督は大好きだったレイ・ハリーハウゼンのシンドバッドの冒険をお手本にしたので、ストップモーションのロボットなどが出てくるのですが、バカにしとんのか!というくらいぎこちなく動きます(笑)

昨今のグリグリ動くフルCGの映画に慣れている世代は、きっと一体何の悪ふざけだ?というレベルの映画ですが、これが意外と世界で今も愛されてるというのはわかります。
ストーリーはテンポよく進むし、キャラクターも憎めない。ロボットのエルはかわいいし。
何よりピンチを雑な編集で一瞬にして脱するところなんか、古いペーパーバックの冒険モノのノリなんでしょう、きっと(笑)

この映画をアメリカで配給したのはもちろんコーマン先生。その後、この映画のそれなりのヒットに気を良くしてスターウォーズと七人の侍を掛け合わせた(笑)『宇宙の7人』というふざけた映画を製作しました。これもチープで見逃せない映画です。

これ、三部作の一作目らしいのですが現在VHSしかなく、二作目は日本では鑑賞不可能、三作目は謎のちょいエロ映画でこちらもVHSしかないので、なかなか不遇な扱いを受けております。突然トリロジーパックとか発売しないかなあとか思ってます。こういう古いSF大好きなんですよね。
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