鍋レモン

キャリーの鍋レモンのレビュー・感想・評価

キャリー(2013年製作の映画)
4.2
⚪概要とあらすじ
1976年にブライアン・デ・パルマ監督の実写版もヒットした、人気ホラー作家スティーヴン・キングの代表作を再映画化。念動力の持ち主であるいじめられっ子の少女が、抑圧されていた怒りや苦しみを爆発させたことから起きる恐怖と悲劇を描く。

狂信的クリスチャンの母親から厳しい教育を受け、学校では周囲から疎外されている女子高生キャリー(クロエ・グレース・モレッツ)。彼女は、激しい興奮状態に陥るとある能力を使うことができるテレキネシスだった。それを誰にも打ち明けることなく、キャリーはつらく寂しい日々を送っていた。そんな中、ひょんなことから彼女は女生徒たちの憧れの的であるトミーとプロムパーティーに参加することに。喜びに浸るキャリーだが、その裏では彼女への残酷ないたずらが計画されていた。

⚪キャッチコピーとセリフ
“最も恐ろしく、切ない青春”

「女の子よ」

⚪感想
ホラー作品。

スティーブン・キング原作の圧倒的信頼感。
登場人物、展開が好み。

前半のいじめの陰鬱さからの後半の清々しさ。
纏まりよく終始楽しめた。

登場人物のキャラがやや強め。
クリスチャンの母とその母に育てられ虐められているキャリーを初め、先生、校長、スー、トミー、クリス、ビリー、双子など。

日本に比べてアメリカのいじめは似ているけどもっとストレートというかかなり堂々とした感じ。
プール授業後からのいじめ酷すぎて普通にキャリーの味方になる。

キャリーの超能力は冒頭からそこそこ分かるので何となく全体の物語の終着は分かるんだけど普通にめちゃくちゃ面白かった。

クロエ・グレース・モレッツ。
クロエ・グレース・モレッツは可愛すぎて虐めないだろうって思ったけど演技力でカバーしているし、プロムのシーンはより可愛く見えて凄かった。表情演技が良い。

ジュリアン・ムーア。
クリスチャンとはいえなかなか個性強め。キャリーを虐待しているのかと思いきや…そっちの方が怖すぎる。
怪演。

アンセル・エルゴート。
トミーはスーの言われるがままだったけどなんか悪くない。もはや今作でなんか1番可哀想。

教師のリタは映画には珍しい、そこそこ被害者のキャリーの気持ちを汲み取れ、いじめに厳しい人だったのが好感。



⚪以下ネタバレ



スーの自分がプロムに行かず、キャリーが代わりにクリスとプロムに行くという考えは分かりにくくはあるけど、スーにとってはそれが自己犠牲になり、キャリーにとっては思い出になるのかなと。彼女たちにとってプロムはとても楽しみにしていて憧れであるのが伝わってきたし。

トミーはめちゃくちゃ嫌々キャリーとプロムに行くみたいな感じかと思ったら、やる時はめちゃくちゃやる男でプロムの時間は本当にキャリーを楽しませるために動いていてキュンときた。キャリーが血を浴びた時も一番最初に声を荒らげて怒ったの好感。

プロムで豚の血を浴びた後のキャリーの無双感たまらなかった。しかも自分を助けてくれたリタ先生は殺さないのも良い。スーはたまたま入れず、トミーはたまたま落ちてきてしまったバケツに当たって死んでしまったというのが上手い。

キャリーにパソコンの使い方ちょこっと教えてくれた男の子恐らく死んで可哀想。

クリスの殺されっぷりが最高。

プロム後もキャリーと母親のやり取りにドキドキ。母親自殺or生きていてキャリーを殺すの2択かなと思ったらやっぱり殺すの選択だった。でもやっぱりキャリーが無敵でキリストの磔のような殺し。意外だったのはそこにスーが駆けつけたこと。スーは序盤から罪の意識があり、キャリーを思いやったからか命が助かる。逆にクリスとの子供がいたから助かったのか。
スーがプロムの準備で吐いていたのは悪阻の伏線かな。

⚪鑑賞
GYAO!で鑑賞(字幕)。
鍋レモン

鍋レモン