明石です

キャリーの明石ですのレビュー・感想・評価

キャリー(2013年製作の映画)
4.1
いじめられっ子の超能力復讐劇。プロムとホームパーティが大の苦手な私としては、いじめられっ子がプロムに参加して豚の血を浴びせられるというシナリオの時点でかなりキツいものがある(デパルマ作の初代『キャリー』はデパルマ×シシー·スペイセクだから観た)のですが、本作は意外にも楽しめた。ストーリーが細部まで作り込まれてて、キャスティングも◎。

キャリー役のクロエ·グレースモレッツは、本当は絶世の美女なのに劇中ではちゃんと野暮ったくダウングレードされてるし、彼女をプロムに連れて行くベイビードライバーは全人類が惚れまうやろなハンサム優男だし。母親役のジュリアン·ムーアはかつて一度もクラリス·スターリングだったことがないかのような迷いのない狂信者っぷり。作劇はオリジナルがあることを忘れるくらい滅茶苦茶自然に2010年代にアップデートされてる。Sキングもこの出来には満足しただろうなあ。いじめっ子が信じられないくらいのド畜生で笑ったけど。

キャリーの超能力が開花する終盤の数十分をのぞいて学園ドラマが主体なので、非ホラーファンでも楽しめそう、な一方、彼女が能力に目覚めてからの展開は、こんなえげつなかったっけ?というレベルの、もはやパニック映画顔負けのスペクタクルになってる。テレキネシスを使って人を焼き殺したり、手で触れずに相手を吹っ飛ばしたり、はたまた、自分に突っ込んでくる車を、超能力で出現させた透明の壁に激突させて殺したりと、CGI技術の大爆発でした。超能力でできることをここぞとばかりに詰め込んだ感じなのかな笑。
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