みかん

華麗なるギャツビーのみかんのネタバレレビュー・内容・結末

華麗なるギャツビー(2013年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

めちゃめちゃ良かった!!

想像していた話と全然違っていて、びっくり。
タイトル通りに、豪華絢爛な大富豪の
成功と豪遊、その周りを彩る華やかなキャラクター達を見て楽しむエンターテイメント的作品だと思っていたら、ディカプリオ演じる大富豪ジェイ・ギャツビーと、彼の家のお隣さんトビー・マグワイア演じるニックの真の友情物語だった。

一切前情報なしで見たから、トビー・マグワイア出てるって知らなくて、冒頭から嬉しい驚きでした。
トビー・マグワイアとディカプリオのツーショットだけで、見て良かったと思える豪華さ!
ディカプリオが主役と思ってたけど、実質主役はトビー・マグワイアでした。

ニックはどこまでも部外者で、ジェイの生きざまをずっと俯瞰して見てきた。
全然関係ない場面や修羅場にニックは巻き込まれてて、その不憫さにちょっと笑ってしまった。
でも、ニックは部外者だからこそ、関係ないからこそ、誰よりも、ジェイが愛するデイジーよりも、ジェイを理解できたんじゃないかな。
ジェイもニックにだけは、本音や野望、捨てたい過去も聞いて欲しかったみたいだった。

ニックがジェイに言った「皆クズばかりだ。君だけ価値がある。」って台詞が素敵すぎました。
皆、自分の罪をジェイに擦り付け、自分の保身に他人を犠牲にする。
ジェイを愛していたはずのデイジーすら。
恋は盲目とはいうが、ジェイが見えていないデイジーの負の部分も、俯瞰した立場のニックには見えてしまっていた。
そんな犠牲から生まれた悲劇のなかで、ジェイだけは最後まで真っ直ぐに未来に希望を持って愛や野望を貫いていました。

ラストはめちゃめちゃ辛いし、報われないし、真実を綴ったニックの著作を世間にばらまいてあの夫婦は悲惨な死に様を迎えて欲しいわって薄暗い感情が沸くくらいにはやるせない気持ちになった。
世間もジェイの金と名声、ゴシップにしか興味がなく、一人の人間がそんな世間に潰されていく、真実なんていくらでも書き替えられてしまうんだなって怖さも感じました。
ジェイを隣で誰よりも近くで見てきた、彼の真実を知るニックがいてくれたことが唯一の救いです。
汚い世界だからこそ、二人の友情はとても美しく、尊いものとして際立っていて胸が締め付けられましたね。

人間の醜さの極みと、美しい尊さ、表裏一体の姿が刻まれた作品です。

ディカプリオは繊細な役どころが似合う。
本作の時は30代後半ですが、本当に素敵な年齢の重ねかたしてますよね。
てか、年齢重ねてくるほうが役に深みも哀愁も色気も出て好きになります。
いつの年代でも圧倒的映画スターで、彼の出演作見るだけで達成感あるなぁ。
ブラピもそうだけど、この二人は私の中で映画にそこまで興味なかった時から自然と彼らの作品は見てたし、やっぱり特別な存在だなって改めて感じました!
ちなみに、ディカプリオなんて子供のころNHK教育テレビでやってた『愉快なシーバー家』も見てました!
調べたらブラピも出てたらしいけどこれは知らなかったな。
みかん

みかん