不死身のKOKI

ザ・レイドの不死身のKOKIのレビュー・感想・評価

ザ・レイド(2011年製作の映画)
5.0
上げ直し

数多に存在するアクション映画の中でも頂点に君臨する作品。

まるで『ダイ・ハード』を彷彿とさせるような閉鎖空間内での限界バトルが100分の尺の中でコンスタントに展開されていて、とにかく飽きさせない。

ロケーションもギャングだらけのモンスターハウスなだけあって、劇中常にいつどこから敵が現れ、どのように攻撃を仕掛けてくるのか分からぬ緊張感で満ちており、もはや半分ホラー映画のような様相を呈しているのも面白い。

そして何よりアクションの見やすさと強さの説得力。コレに関してはどのアクション映画と比べてみてもダントツ。

目で追うのすら困難なシラットの高速近接戦をしっかりと画角に納めきり、更に普通なら大怪我をしてもおかしくない超至近距離でのアクションを、キャスト全員が生身でやっているため、役者達の人間離れした動きを限界以上までに引き出させることが出来ていた。これにより何故イコ・ウワイスが強いのか見ている側にも分かりやすく伝わったのもまたスゴい。

確かにストーリーやキャラクターの深掘りに関しては、アクション一辺倒な内容のため割とけっこう薄味ではあるが、アクションに関して言えばここ10数年の中でも明らかに突出しているのは確かだし、余計な要素は抑えめにして、短い尺の中で中弛みせずにアクション一本で駆け抜けているこの作品が自分は大好きだ。
不死身のKOKI

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