福福吉吉

ロックアウトの福福吉吉のレビュー・感想・評価

ロックアウト(2012年製作の映画)
3.0
近未来、CIA工作員のスノーは罠にはまり、殺人犯として捕らえられる。その頃、宇宙の刑務所MS1に収容された囚人たちが反乱を起こし、MS1は囚人の手に落ちる。MS1には視察に来た大統領の娘エミリーが居たため、その娘を救うためにスノーに救出の任務が与えられる。

◆感想◆
主人公のスノー(ガイ・ピアーズ)が重犯罪人が収容されるMS1から大統領の娘エミリー(マギー・グレイス)を救出するストーリーを軸に構成されており、その背景でスノーが罠にはめられたこととその中でスノーが得ようとした情報に絡むストーリーが絡みます。このスノーを罠にはめた犯人やその人間関係が少し分かりづらく、スノーがMS1での行動に微妙に影響していて邪魔なように感じました。

スノーは減らず口で相手を逆なでするような話し方をするため、あまり好感の持てないキャラクターですが、CIA工作員として優れた身体能力を持っており、刑務所内を縦横無尽に動き回ります。

救助対象となるエミリーは大統領の娘で極めて清廉な性格の持ち主なのですが、重犯罪人しかいない刑務所内ではその性格が足を引っ張っており、頑なに他の人質たちも救出しようとします。スノーとは対立していましたが、ストーリーが進むにつれてスノーを信頼していくようになります。スノーとエミリーの関係の変化が本作の見どころの一つだと思います。

敵となる囚人たちの中心となる兄・アレックス(ヴィンセント・リーガン)と弟・ハイデル(ジョセフ・ギルガン)は対照的な性格の持ち主で冷静で頭の切れるアレックスが身勝手で凶暴なハイデルの面倒を見る関係になっていて、ストーリーに多大な影響を与えていて面白いキャラクターでした。

本作は映像として宇宙刑務所や宇宙の戦闘機など近未来的な世界観で描かれており、それだけでもなかなか観ていて面白かったです。終盤の展開はあまりにも科学が進歩しすぎていて、少しリアリティに欠けました。地上での映像が現在と変わらないのに宇宙になると途端に近未来的な映像になってズレを感じました。

所々疑問に思う部分がありましたが、まずまず面白かったと思います。

鑑賞日:2024年3月30日
鑑賞方法:CS WOWOWプラス
(録画日:2023年4月15日)
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