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LOOPER/ルーパーのyawaraのレビュー・感想・評価

LOOPER/ルーパー(2012年製作の映画)
4.0
暗殺を請け負う組織に身を置く男が30年後の自分と出会い、彼の企みに巻き込まれていく。

未来の自分を殺すのが彼らにとって当然の仕事となっている設定が面白い。作品内での収束がうまくされている点で完成度が高く、人を殺すことを生業としているゆえの因果応報も感じられる。

ジョーはサラ親子との出会いをきっかけに人を救う立場になっていく。何かをきっかけに反転した立場を取るのは定番ではある。とはいえ、自分の過去だけを守りたいOLDジョーとの対比が効いていて、同一人物の対立という面白い構図を生み出している。ジョーの目的はサラ親子の未来を守ること、ひいてはレインメーカーが生み出す闇の社会の抹消である。

ハッピーエンドとならない点は惜しいが、彼らの所業との整合性では腑に落ちる結末であると思います。ループの断絶を自分の死に見出す展開も見事。SF的世界観をエモーショナルに描いた怪作。
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