大道幸之丞

LOOPER/ルーパーの大道幸之丞のネタバレレビュー・内容・結末

LOOPER/ルーパー(2012年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

中規模予算のタイムトラベルもの。

30年後の未来ではタイムマシンが発明されているが、法律で禁止され悪の組織のみが秘密裏に使用している。それは遺体処理隠滅が不可能になった未来では現在へ拘束着をつけて標的を定点に向けて送り届け「ルーパー」と呼ばれる処理屋が単発銃で撃ち殺し遺体を処理する。報酬は拘束着の背中部分に銀のインゴットが仕込まれており、担当のルーパーはそれをそのまま受け取る。

二流どころの俳優でドラマはスタートするが、いちルーパーであるジョーの元に送られてきた標的は30年後の自分(ブルース・ウィリス)であった。そこからドラマが動き始まる。

タイムマシンを限定的に使いながらタイムパラドックスが横たわる。ドラマとしてはコンパクトなのだが、男たちを突き動かす大きな要素である女性群にもう少し関係の整頓が必要に感じた。30年後のジョーは30年後に「レインメーカー」と呼ばれる悪の支配者となるはずの子供と前日に自身の拉致時に殺された妻も探しに来ている。現在のジョーに起こる出来事は直ちに記憶更新されるので手の内も読まれている。

現在ルーパー稼業をしているがボチボチ溜まった金でフランスで悠々自適に「自分の人生」を歩もうとしているジョーが好む女性は30年後のジョーとはまるでタイプが違う。ジョーにまつわる女性観がとっちらかっている。

思いがけず行きずりにワンナイトラブに陥るサラを置いて、息子を殺さんとする30年後のジョーを消すために自身を撃ち殺し美しくエンドにしているが、ここではルーパーが常用する「ラッパ銃」は至近専用であり、母であるサラを撃とうとする30年後のジョーに駆けつける自分の距離では届かないから自身を撃ち殺し彼も消滅させる手を打った、ここはキッドブルーの持つガンと性能が違う事も前フリされていて納得だが、この場面果たして感動しますかね。

SFX・特撮はケチらず「見せる」映画になっているのですから脚本に見直しを感じました。