渇いた土地に潤いを
2011年 イギリス作品
イギリスでベストセラーとなった小説を『サイダー・ハウス・ルール』のラッセ・ハルストレム監督が映画化したヒューマンドラマ。
イエメンの大富豪から、砂漠で鮭釣りをするというプロジェクトを依頼された水産学者のフレッド(ユアン・マクレガー)。投資会社コンサルタントのハリエット(エミリー・ブラント)も乗り出し、実現不可能なプロジェクトを達成すべく奮闘する。そこに、大富豪に取り入って中東との緊張した関係を緩和しようとするイギリスの首相も巻き込まれ、国家規模のプロジェクトへと発展していく。
フレッドとハリエット、そこに絡むシャイフ(イエメンの大富豪)の掛け合い、関係性の変化が面白い。
釣り人口200万人に浮足立つ政府高官、民主主義を揶揄するブラックユーモアが面白い。フレッドが「僕にはユーモアがない」と、何度も言うのも。イギリス人には、ユーモアに対する脅迫観念があるんだろうか。
イエメンの渇いた土地に、水をひき鮭を放流する。その過程でミッドライフクライシス(中年期の危機)に陥って干からびていたおじさんの心が潤いを取り戻してゆく。
分かりやすいストーリーで、軽快な作品でした。
あまり入り込めなかったのは、僕が昔から何度チャレンジしても、釣りの面白さが分からないからなのかもしれません。