映画大好きザウルスくん

ユニバーサル・ソルジャー 殺戮の黙示録の映画大好きザウルスくんのレビュー・感想・評価

4.0
シリーズ通算4作目!
ヴァンダム×ラングレン!
でも主演はスコット・アドキンス!

ヴァンダムの後継者的な立ち位置にいるスコット・アドキンスがらしさを全開にしたグロB級アクション映画でした。途中までサスペンススリラーのような雰囲気で進みますが、やはりバトルが始まってからが本番って感じでしたね。中盤のアンドレイ・アルロフスキー戦で見せた覚醒からの残虐ファイトが最高。後半のアジトに潜入→下っ端皆殺し→中ボス→大ボスと進んでいく流れは、王道カンフー映画ばりの安定した楽しさがありました。しかも中ボスがラングレン、大ボスがヴァンダムっていうのが豪華すぎる。

スコット・アドキンスの動きがめちゃカッコ良い!スタントマンとしての経験あり、総合格闘技の経験もありという事でアクションがホントに素晴らしいです。総合格闘技らしい跳び付いてから寝技への移行にガンアクションが入るあたりは、『ジョン・ウィック』の「ガン・フー」並の説得力があります。正直言って華のある俳優ではないのですが、今後もB級アクション映画を量産して我々を楽しませて頂きたいです。

ヴァンダムに関しては見た目が怖過ぎるのですが動きは流石でした。てかこの映画全体に溢れるホラーテイストはヴァンダムの見た目のせいでしょ。マジでホラーすぎる。ポリゴンショックを連発する誘惑シーンもある意味面白いけどスゴく嫌な感じです(笑)。今回のヴァンダムはほとんどアクションシーンがありませんが、だからこそラストバトルの説得力はスゴかったですね。そして本作を『リジェネレーション』の続編として観た場合、前作から本作に至るまでの彼の苦悩を考えるとちょっと可哀想になります。考え方によっては相当悲しいキャラなのでは?

ラングレンは最高でしたね!赤のベレー帽の似合いっぷりが半端ない。登場時間はかなり少ないものの『エクスペンダブルズ』で見せた巨漢イカれ軍人キャラを遺憾なく発揮してくれました。そしてそのイカれた演技の中にこの役を本気で楽しむラングレンが垣間見えて嬉しかったです。なんであんなに楽しそうなんだろう。きっとヴァンダムを、そしてユニソルを心から愛しているからなんだろうな〜。アドキンス戦で若干もっさり感があったのも事実ですが、そこは巨漢ファイター独特の持ち味なので良しとしましょう。あとキックやパンチを繰り出す時に「う〜、ダァ!」と毎回「う〜」が入る感じがプロレスラーみたいで面白かったです(笑)。毎度お馴染みの残酷な死に方も堪能できて、前作と今作を通して「ユニソル界不動の中ボス」になりました!

格闘中にこれでもかと繰り返されるスローモーションや瞬きのパチパチとポリゴンショックを混ぜる演出、序盤の『メタルギアソリッド』並の一人称視点などかなり癖の強い作風でした。好き嫌いは別れるだろうしこれまでの「ユニソル感」が感じられないのも事実ですが、個人的にはかなり楽しめました。ヴァンダムがアドキンスにB級バトンを渡したようにも感じられましたね。もちろんヴァンダムとラングレンにはこれからもB級アクションを引っ張ってもらいたいですけど!

最後に、この作品はR-18指定というグロを超越しエロにまで手を出した欲張り作品となっているのですが、期待したほどのエロ描写はなかったのでちょっと残念でしたね。AV並のエロを見せてくるのかと思いきや普通に他の映画でもやってるくらいのエロ描写でした。まあ要するにアクションを見ろってことです!以上!