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サイド・バイ・サイド フィルムからデジタルシネマへのyunaのレビュー・感想・評価

4.0
俳優、衣装、セットといった、映画の中で可視化されているもの以外にも、どれほど多くの役割があり、どれほどの製作者らの思いがひとつの作品に詰まっているのかを感じられた。豪華な監督陣や映画人の考えを参考に、これからの映画について考えられる一本でした。
フィルムからデジタルへの移行のおかげで、カメラは軽くなり、製作費用も安くなり、誰でも映画を作れる時代になった。だけど広がりすぎた可能性は映画を終わりに導かないだろうか。

B級映画ほど、最新技術であるストリーミングサービス上でだけ観られて(そもそも劇場公開がないか、あっても配信でいいやとなるから)、CGをバンバン使った大作映画の方が昔からの鑑賞方法(映画館)で観られてるのは不思議な感じがする。このまま映画館がつぶれたら困るのは大型ハリウッド映画の方なのでは…?

ヘイズ・コードもしかりだけど、アナログ技術しか使えないという制約があった頃の方が、必死に考えて映画が作られていたし、工夫が凝らされていたのは事実かもしれない。実際TENETでもCG使わずあれだけのことができていたわけだし…まあノーランほど業績のある人じゃないとあんなに予算は下りないんだろうけど💦

最後の方に誰かが言っていたように、紙とペンがあればだれでも文学を生み出せるかというとそうじゃない。本として売れるには出版社に認められ、数を売らなきゃいけない。映画でも劇場公開されるにはそれに見合うものでなきゃいけないけど、鑑賞の場が広がったことで、ミニシアターや配信でなら上映できる、という作品が増えているのも事実だよなあ。そう考えるとデジタルの普及はインディペンデント映画にとって希望なのかも。

色々書きましたが、授業でコメントを書かないといけないのに字幕なししか配信されず、内容はどこまで理解できているか不明です…
とりあえず大好きノーランが出てくるたびに嬉しくなりました。(でもほとんど何言ってるかわからんかった、CGのことhorrable chemical crap言うてたのはわかった笑。そう考えると字幕制作者の方の存在も本当にありがたい…)
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