nao22

つやのよる ある愛に関わった、女たちの物語のnao22のレビュー・感想・評価

2.7
危篤の妻、艶。
その夫、松生(阿部寛)は、過去に妻と深い関係にあった男性たちに危篤を知らせるために連絡をとる。

その報せを受けた男達や、その妻・恋人たちの心の動揺や、人間関係を描いていて、キャストがとにかく豪華である。

原作があるようだけど未読なので、忠実に描いてる感じなのかはわかりませんが…一つ一つの関係者のストーリーがザックリしているので、艶と各男性たちとの繋がりが深いのか浅いのかがイマイチ伝わってこない。
端的に、肉体関係だけ持ってたくらいに見えてしまう。

艶の顔は一切出てこないけど、登場する女性は皆「あぁ、艶と似てるんだね」と観客に伝わる。

何にしても、艶はどう考えても恋愛依存体質の危ない女だし、その妻を追い続けて、最期に「ざまぁみろ」と宣う阿部寛も病んでる。
頬も目の下もげっそりで怖かった…

景色、映像、女性を美しく映すセンスはとても良かったし、脚本も良かった。

人間はどこまでも下品で、傷つけ合う生き物で、本能的に欲する衝動と理性の狭間で生きている。
愛と執着。
そんなかんじ。
nao22

nao22