櫻子の勝手にシネマ

ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日の櫻子の勝手にシネマのレビュー・感想・評価

4.0
ヤン・マーテルのベストセラー小説『パイの物語』を実写化した冒険映画。

神を愛し命を信じた少年に起こった唯一無二のサバイバル・アドベンチャー。
新天地を求めて航海中だった少年とその家族は嵐に見舞われ不運にも船は沈没してしまう。
1人生き残った少年はトラと救命ボートに乗っていた。
227日間にも及んだ漂流期間をどのように生き抜いたのか…?
というストーリーである。

映画の殆どが海上で過ごすパイとリチャード・パーカーのシーンなので、ずっと海の上から動かないなんて(しかも登場キャラが少年とトラ)退屈そうだな…と思ったそこのあなた!
全く退屈しないし逆にどんどん引き込まれていくのでご心配なく。

悠々と海中を泳ぐ色とりどりの魚たち、大嵐の海、一転して夜の静けさと海面に照らされた夜空の美しさ…
目に映るもの全てが大迫力で、まさに大自然というものを感じさせられる圧倒的な映像美だ。
CGとは思えないほど臨場感があって素晴らしい。

本作はラスト20分で大ドンデン返しがある。
パイとリチャード・パーカーとの間に友情が芽生えた…という結末を望んでいる人が殆どだろう。
ところが残念ながらそのような結末にはならない。

パイが語る『真実の物語』は、それまで本作を観ていた人々、そして本作を観る前から『少年とトラの絆と冒険の物語』というようなほのぼのとしたイメージを抱いていたそこのあなた、マジびっくり仰天玉手箱よw

かなり衝撃的なラストなので覚悟して観るように(笑)