アむーレ

きいろいゾウのアむーレのレビュー・感想・評価

きいろいゾウ(2012年製作の映画)
3.4
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お互い好きで好きでたまらない2人。しかし出会って即プロポーズして結ばれた2人であるだけにお互いのことをよく知らないまま一緒になった夫婦が、過去の秘密にとらわれ疑心暗鬼になって心の距離が開いていく。
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夫のムコさんが日々書き記した自分の日記を妻のツマさんが盗み見したことも原因ではあるけれど、ツマさんがムコさんのことをもっとよく知りたいという愛情の裏返しでもあると思うんだよね。
2人で海に出掛けたときに初めて聞いたムコさんの過去の話に嬉しそうにしていたツマ。もっと知りたいと思ったツマが焼きもちをやいた結果はじまった静かな喧嘩。過去最悪のところまできた2人の仲…この状態を打開するために、ムコは東京へ行き、過去の清算をはじめる。
その結果、お互いが疑心暗鬼になることなく過ごせるようになってハッピーエンドという流れ。

田舎ののんびりした雰囲気、ツマの自然体な仕草や表情など、雰囲気はとても好き。

けど、まわりくどい抽象的表現が多すぎて全体的にツマは不思議ちゃん全開のキャラクター、ストーリーも夢見てる最中の頭割って覗いてみたみたいなファンタジー全開の、どうもフワフワした印象で、つかみどころのない作品に感じてしまいました。

そもそもなぜツマは動物や植物と会話できるん?でもハチだけは敵なんやな?と(笑)

最後のまとめの部分だけ綺麗に夫婦愛に持ってったみたいな印象で、全体の流れとしては緩急締まりのない印象。

お互いが好きであると表現しているシーンは十分に伝わっているので、疑心暗鬼になった部分のきっかけやその根拠、過去の清算部分のきっかけや根拠の部分をもっとはっきりと提示して、それを乗り越えようとする2人の一生懸命な姿を色濃く分かりやすく表現して欲しかったです。

冷奴にミロ、仕上げに醤油をかけて…どんな味がするんだろ…
今度やってみようと思います。
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