きりま

ムーンライズ・キングダムのきりまのネタバレレビュー・内容・結末

ムーンライズ・キングダム(2012年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

ムーンライズキングダム

ウェス・アンダーソン作品の予習。画角がかなり個性的。全身が映る引きの画を水平に動かすカメラワークが多用されていた。映像作品なのに、劇やダンスのように人の体の動きや周囲の環境、構図などに目が行きやすいような視覚誘導。撮り方もフィルムチックで可愛い。
最新作もそうだけれど、キャストが意外に豪華。今作はブルースウィリス、エドワードノートン、ティルダスウィントン、ビル・マーレイと、間違いない人たち。子どもが中心だからこそ、脇を堅実に固めて作品としての格式を確固たるものにしている感もあったが、それでいい。もちろん主演の2人の演技も真っ直ぐでよかった。
サムもスージーも、変わり者と言われ育ってきた分、愛を向けられたことも向けたこともない。そんな2人が愛を見つけ、それを自力で求める物語。それを阻む人、支援する人、やっぱり愛を求めると周囲を巻き込むことは避けられない。人はそうやって生きている。2人だからこそ描ける、100%の真っ直ぐなラブストーリー。ちょっとダークなコメディも織り込まれていてちょっとホッとする。
“I love you but you don’t know what I’m talking about.” サム“I love you, too.”スージー
2012★★★★
きりま

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