グリーンツー

相棒シリーズ X DAYのグリーンツーのネタバレレビュー・内容・結末

相棒シリーズ X DAY(2013年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

六角精児以来の「スピンオフ」作品。もはや「踊る大捜査線」を超えたかな?

感想を言うと「よく分からない」というのが正直な結論。最終的に「敵」は何だったのか、この事件は結局解決したのか、そもそも今回の二人は「相棒」だったのか、そして「続編」はあるのか、全てが曖昧なまま終わった。

無論、それが制作サイドの意図であることは言うまでもない。映画の広告のキャッチコピー「俺たちは何と戦っているんだ?」は、この映画の本質をよく表していると思う。「正義」とは何なのか、そしてそれが自分の所属する組織の「正義」と相反するものだった場合どうするべきか。ということを観客に問いかける作品。「ストロベリーナイト」とその意味では似ているし、こういう映画がウケる背景には、日本人の国民性もあると思う。昔から「個人」より「組織」を優先しがちな国民だからこその作品。最近は特に、「公益」より「私益」を優先する政治家や官僚が多いようだし、大半の日本人がそう感じているからこそ出てきた作品だとも思う。主人公はじめとした登場人物の発言、行動をどう受け取るか。その結論を観客に委ねるために敢えて「よく分からない」状態で終わらせたのかなと思った。

続編があれば是非期待したい作品。