ユウ

テッドのユウのレビュー・感想・評価

テッド(2012年製作の映画)
4.0
はじめに断っておくが、下品な映画である。

主人公はジョン・ベネットという青年と、タイトルでもあるテディベアのテッド。
テッドは、純粋無垢だった在りし日の幼いジョンが、クリスマスにテッドが動いて友達になるようにと願い、それが叶うことで誕生した動いて喋るテディベア。
だが、30を超えテッドもジョンもすっかりおじさんになっている。
(実年齢的にはジョンの方が上だが、テッドの方がおじさんっぽい)

しかも自堕落を極めたような生活をしており、マリファナをキメ、ポルノビデオを観て、かと思えばフラッシュゴードンを観て、映画にアンチレビューを書いてはSNSに投稿したり、と悪行三昧というかなんというか。
その上、テッドはぬいぐるみなので当たり前だが無免許運転でながらスマホをしたり、やはりぬいぐるみなので当たり前だがコトに及べないのにデリヘルを呼んだりととにかくめちゃくちゃ。
そして差別発言は当たり前に出てくる。

だが、その抜き身過ぎる小悪党である彼らの姿はとにかく面白い。
良識なんぞクソ喰らえとでも言わんばかりに暴走し、差別的なジョークも躊躇しない。
しかし彼らも社会人、仕事中は最低限の良識を垣間見せる。テディベアが社会人とはどういうことかというのが笑いを誘うのも言わずもがなであるが、その社会人としての姿の落差がまた面白い。

そして日本語版での評価点として、翻訳が良いことが挙げられる。
映像上どうしようもない部分はそのままだが、日本人にも理解し、笑いやすいよう工夫が見て取れる。
ユウ

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