YoshikoYamashita

空気人形のYoshikoYamashitaのレビュー・感想・評価

空気人形(2009年製作の映画)
3.1
原作『ゴーダ哲学堂』に衝撃を受けた直後に観てしまったので、なんと言うか説明的すぎる気がしてしまった。原作はもっと短編で、端的で、だからこそ読み手はその人なりのキャッチを以て、咀嚼し、味わい、心に吸収されていく。映画というコンテンツを経由すると、どうしてもそこが硬質で明らかなる物質としての存在が際立つ分、一番大切な思想の部分がぼやけてしまう。(ヒミズもそうだった)原作への思い入れが強い分、もはやノイズのようにも感じてしまう細かな枝葉(原作には描かれていないキャラクターや展開)が気になって仕方がなかった。