このレビューはネタバレを含みます
「ユリア100式」からダッチワイフ繫がりで、昔DVDで観たこの作品を再鑑賞。
心を持ってしまったダッチワイフの物語。
原作があるようだけれど未読。
空気が詰まった人形である娘と、空っぽな人々の対比がテーマなのであろう。
ただ、わたしは多分本来のテーマではないかもしれない辺りに切なさを感じた。
男はおそらく、現実の女性に激しく傷つけられ、生身の女性を拒絶し・・・ダッチワイフを愛するに至ったと思う。
単に性欲処理のオナホホルダーではなく、一緒に食事をし星を見て、時には散歩に連れ出すほど愛していた。
その人形に心が宿り、人と同様にふるまうようになり・・・。
・・・そして人形にまで捨てられる・・・。
映画的に新しい人形を買ったことを印象付けてはいるけれど、新作が居なくても恋人の代用品であることにコンプレックスを抱いてしまった彼女は去っていったことだろう。
そう思うと、切なくてたまらない。
「ユリア100式」もそうだけれど、人形までもが不細工を捨ててイケメンに走るとなると、僕らはどう生きていけばいいんだろうね。