ガブXスカイウォーカー

ロード・オブ・クエスト ドラゴンとユニコーンの剣のガブXスカイウォーカーのレビュー・感想・評価

2.9
主人公、サディアス王子(ダニー・マクブライド)は不細工で傲慢。出来の良い兄・ファビアス王子(ジェームズ・フランコ)にコンプレックスを抱き、大麻を常用、女好き、戦いは全くダメのゴミクズ。一方、敵の魔術師リザー(ジャスティン・セロー)はファビアス王子の新妻・ベラドンナ(ズーイー・デシャネル)を誘拐、レイプして、ドラゴンを生ませようとしている19歳、童貞だ。いざ本番となると勃起しないときている。全編こんな調子でじつにくだらない。しかも、下ネタとファンタジーが噛み合っておらず、イマイチ笑えない。

だが、アクションはけっこうハードで、頭の皮をはいだり、腹を串刺しにしたり、溶解液で顔を溶かされるなど残酷描写も多い。さらにアホな弟が冒険の中で成長し、優れた兄へのコンプレックスを克服するドラマもいちおうある。今作は最初から最後まで下ネタばかりだが、アクション、ドラマ、VFX、衣装、セットなどにそれなりに力が入っているコメディファンタジーではある。でも決してお薦めはしない。

謎なのは、ナタリー・ポートマンの出演だろう。強くて美しい女戦士イザベル役とは言え、前年の『ブラック・スワン』で各賞を獲ったばかりの彼女には明らかに役不足だ。おそらく、受賞前に今作を契約済、あるいはすでに撮影に入っていたのではないだろうか?