Azmin

君と歩く世界のAzminのレビュー・感想・評価

君と歩く世界(2012年製作の映画)
3.5
2度目の鑑賞。

私の中ではマリオンの足の事故がかなりメインだったが、じつはシングルファーザーのマティアス・スーナールツも主役だった。

この人、時々見るアクションものなどの雰囲気と少し違い、マッチョで色気ムンムン、存在感あったなぁ。

足を失った時のマリオンは死人同然、生きる希望を失い見ていて辛すぎたが、マティアスのガサツながら男っぽい生き方を見て、生を強く感じる。
それは生きる為にはとても大切なことだと思った。

もともと女癖が悪そうなマティアス。
彼女がいるのに、マリオンに頼まれてセックスの相手をするところはちょっと……。
好きならべつだけど、奉仕のつもりか?

マリオンも初めは唇のキスはしないでと言っていたので、完全に体だけを求めていたんだろう。
それをすることで、人間らしく生きていると感じたかったのかも。そこはおフランスらしいシーンです。

マティアスの子供が氷の中に落ちるところはきつかった。
助ける為に、拳でぶ厚い氷を猛烈に叩き続けるマティアス。
その怪我は心の痛みとなる。

それぞれに生きていく痛み、怒り、喜びがリアルに伝わる。
濃厚で生々しい描写が心に響く物語でした。

このジャケ、すごく好き〜。
Azmin

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