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探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点のKのレビュー・感想・評価

3.5
【誤解と偏見の渦の中で…】

人口190万。アジア最北の大歓楽街・札幌ススキノ。この街が映画の舞台だ。そして主人公はこの街のプライベート・アイ。そう、探偵だ。

そうなのだ。シリーズを通して劇中で大泉洋は探偵としか呼ばれていない。これはきっと『君の名は』的なアレで街の人の記憶が消えてしまったに違いないのである。

まぁ名前がないのは、逆にそれがハードボイルドでかっこいいんだけど。少しモヤッとする。こういう名前が分からずにモヤッとする現象を「君の名はシンドローム」と呼ぶことにしよう。否やめよう。

ところで、かっこいい探偵モノには、クールな乗り物が不可欠だ。探偵物語・工藤ちゃんのベスパ。濱マイクのメトロポリタンや古いクラウン。そしてこの映画では探偵の相棒・高田の愛車・光岡自動車のビュート。今回も盛大に煙りを吹いてイイ仕事をしていたな。大活躍だった。

ストーリー的には作品の背景に原発やジェンダーの話がうまく織り込まれていて、映画の時代性も感じられた。おもしろかった。松田龍平の不死身感もよかった。


【スコアの内訳】

①脚本:0.8
②演出:0.7
③演者:0.7
④撮影:0.6
⑤音楽:0.7
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