Jun潤

潔く柔くのJun潤のレビュー・感想・評価

潔く柔く(2013年製作の映画)
3.4
2020.02.15

岡田将生案件?予告を見て気になった案件?

高校1年生の時に大切な幼馴染・ハルタを失ったカンナと、小学1年生の時に自分を好いてくれていた女の子・希実を亡くした禄の出会いと再生を主軸とした物語。

序盤はカンナ、ハルタ、高校で出会ったマヤと朝美の淡い人間関係を描いていましたが、ハルタの死から時は流れ禄との出会いへ。
ハルタのことを自分の中では過去のことだとケリをつけていても忘れられないカンナと自身の辛い過去を共有する禄。
彼もまた死んだ希実の姉・愛実とその娘の睦実との交流から希実に対する後悔を忘れられずにいた。
朝美との再会やハルタのお墓参り、言葉を発していなかった睦実が禄と再会した時に初めて喋ったことをきっかけに、カンナと禄は過去を乗り越え、共に生きていくことを誓う。

序盤、カンナの高校時代のシーンがとてもエモーショナルで淡く、悲劇からどう立ち直っていくかが気になっただけに、中盤が禄と愛実メインになったのが気になりましたが、いい映画でした。
最近は癖のあるキャラや漫画らしい突飛な設定やキャラに頼った恋愛映画が多いですが、こういう現実路線で、現実の枠からは出ずに自分たちでトラウマや現状を打破して結ばれていく過程を見るのは心地よいものがありますね。

月川監督を想起させるような淡いフィルターがかかった画面に、長澤まさみ岡田将生池脇千鶴などキャラクターにマッチした演技と雰囲気を併せ持つ役者さんが揃うだけでも見た甲斐がありました。
あと古川雄輝はあまり好きな俳優ではありませんでしたが、役所や髪型もあって今作の彼はなかなか好きです。
Jun潤

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