烏丸メヰ

ゴースト・フライト407便の烏丸メヰのレビュー・感想・評価

ゴースト・フライト407便(2012年製作の映画)
2.4
航空トラブル×幽霊!なタイホラー。
昔、松本人志さんが
「怖いものと怖いもの合わせたら倍怖いとは限らない、ヤクザと一緒にジェットコースター乗ったら二倍怖くなるのか(そんなはずないだろう)!?」
って言ってた記憶あるけど、この映画は全力でそれをやってる(笑)。

上空の密室である飛行機の中で、操縦や酸素に異常が現れる航空パニックの怖さと、そこに幽霊が出てくる心霊現象の怖さの挟み撃ち!
コメディ的にも見えるユーモアや、急な事がいきなり起こりまくるテンポが独特。
俳優の加藤諒さんに似たパイロット志望の少女や我の強い教育ママ、僧侶、チャラ男等“キャラクター的役割”がはっきりわかる乗客達が極限状態でおののき右往左往する映画。
仲間割れレベル100みたいな事が続きまくる流れの中で、幽霊の出る「理由」と「目的」がイマイチ分かりにくい為ストーリーにやや“?”は残るが、流血や幽霊の描写等のショッキングなシーンはなかなか。

「肌は青白くて血色悪いのに腐った血管が黒々目立っていて、瞳孔は黒いが虹彩が白い」みたいな幽霊のデザインは、日本の幽霊とも西洋のゾンビとも韓国のゾンビとも違ってめちゃくちゃ好み!

本当に些細なシーンなんだけど、幽霊パニックの中、僧侶が念仏を唱える時に旅行客の西洋人夫婦の夫が妻に
「とりあえずしぐさを真似ろ」
的な目配せする細かい一瞬の描写が良かった。

台詞に「チット」という男性の名前が出てくるんだけど
「チット 待っておくれ」
って日本語みたいで思わず笑ってしまった(笑)。
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