Blake1757

博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったかのBlake1757のレビュー・感想・評価

3.5
少し前に久しぶりに観た『未知への飛行』に合わせたわけでもないが、ちょうどNHK-BSで放送されたので録画で視聴。
同時期に制作されたモチーフを同じくする映画である両作には何やらいわくつきのようでもあるが(両者は異なる原作があり、コロンビアが『未知への~』の方の原作を盗作として訴えた後に自社で映画化したとかいうことらしい)、それはさておき、キューブリックのこちらは風刺色の強いブラックコメディ的サスペンス、シドニー・ルメットによる『未知への飛行』は、密室性の高い心理劇であり、アプローチの違いが面白い。
僕はキューブリックもルメットもどちらも好きな監督だが、この二作のどちらが好きかと問われれば、『未知への飛行』になる。
ただもちろん、こちら(『博士の~』)も充分に楽しめるし、むしろ「陰謀論」が蔓延し、「ディープフェイク」や超高度なサイバー情報戦のリスクが高まっている今だからこそ、改めて観られるべき作品だとも思う。
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