さわら

フラッシュバックメモリーズのさわらのレビュー・感想・評価

3.5
3Dで観るから価値があるんだろうな。レンタル2Dで観たので、感想として至らぬ点があるかもしれないが、とりあえず記録を残す。
世の中に変わった楽器もあるもんで、今回のディジェリドゥなんて初めて見た。wikiで調べると、アボリジニの伝統的な楽器で、木製でありながら金管楽器という意味のわからないことが書かれていた。詳しいことは考えないことにする。正直、神秘的な音色であることは認めるが、感動したかどうかは甚だ疑問。GOMA氏たちの演奏が皆同じに聞こえ、違いを感じなかったからか前半はかなり退屈だった。
それに引き換え、事故後の後半部からはなかなかグッとくる部分があった。そこでようやく、バックに流れる途切れ途切れ乱立される過去の写真・映像が、GOMA氏の頭の中の記憶そのものであることに感づく。まさにフラッシュバックであり、前半のモヤモヤが腑に落ちる。
なるほど大変な症状なんだろうなとは思ったが、GOMA氏の一人称で語られるばかりで、もっと妻やバンド仲間に注目を与えても良かったんじゃないかと偉そうに思った。なんか浅い、3Dで観るというのが大事なのかもしれない。
それにしても『童貞をプロデュース』からそうだが、松江監督のカメラの切り取り方というのか、そこにいつもぞくっとする部分がある。それがとても癖になって見てしまう、阿片的な魅力がある。