片腕ファルコン

故郷よの片腕ファルコンのレビュー・感想・評価

故郷よ(2011年製作の映画)
3.2
チェルノブイリで起こった原発事故で人生が激変する事になる人間ドラマ。当時と10年後が描かれている。

主演はゴージャスさを徹底的に抑えたオルガ・キュリレンコ。
何気にキュリレンコおっぱいも見られるがそんな呑気な事言ってもいられない。

原発事故の映画というと10年くらい前のドイツ映画『見えない雲』が(ハリウッド的でないけど)一応恐怖を煽るパニック映画と言えると思うが、所詮架空の話である。

こちらは実際のチェルノブイリ。かなり淡々としているがこれこそが真実ではないだろうか。
日本だって福島の原発事故の映画をやるってなったらパニック映画にする訳がない。
現地で家族を失くし、行き場を失くし、残された者たちの虚無感と新しい希望にスポットが当てられるに違いない。

今作も静かではあるが、夫を失い、自身も放射能による身体の異変などに苦しみながら生活する人たちが描かれてました。

キュリレンコの「私が去ったら誰が過去を語り継ぐの?」のセリフがグッときます。

全てを踏まえて、シンプルながらこのタイトルは良いですね!!

※と、書いておきながら、もう少し抑揚が欲しいと思ったのもまた事実。。