たてぃ

故郷よのたてぃのレビュー・感想・評価

故郷よ(2011年製作の映画)
3.9
チェルノブイリ原発事故が起きて故郷を奪われた人達の話で、事故当日とその10年後を描いている。

事故当日に結婚式のあった女性が主人公。しかし、結婚パーティが行われている最中に消防団員の新郎が出動命令を受けて結婚式を離脱するという不可解なことが起こり、その後新郎はモスクワの病院へ運ばれたことを知る…

そして10年後、彼女はチェルノブイリツアーのガイドとして働いており、フランス人からプロポーズを受けるも…


この作品では、映画では初めてプリピャチというチェルノブイリから近くの街で撮影されている。もちろん、立ち入り禁止エリアで今は誰も住んでいないらしい…まさに廃墟…それを映像で表現しており、そこが故郷である人たちがいることも…


印象に残ったシーンは2つ。

1)政府が事故が起きたことを住民に一切知らせず、白い防護服を着た役人?が原発近くの村へ来て住民とのやり取り…これを見て「日本もスピーディのデータを公表しなかったし、電力会社もメルトダウンの公表を2カ月遅らせたよな」と暗い気持ちになった…

2)居住制限区域に亡命してきた難民がとある住居に住みついてるシーンで主人公が「ここは危険だから早く出てって」とたしなめるも、「(命カラガラ逃れてきた俺たちにとっては)ここにいれば殺されることはない」と返したところ…
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