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百年の時計のodyssのレビュー・感想・評価

百年の時計(2012年製作の映画)
4.0
【中村ゆりさんの人妻にほれぼれ】

高知県の観光をアピールする映画『県庁おもてなし課』が公開になったと思ったら、今度は香川県の観光紹介をベースにした映画が出ました。うーむ、四国はがんばっていますね。

高知県の映画もまあまあの出来かと思いましたが、作品の出来で言うと香川県の勝ちですね。いや、金子修介監督をほめるべきなのかな。

高松市を中心に走っている私鉄・琴電がふんだんに出てくるのが、まず素晴らしい。鉄道が好きな人にはたまりません。

そして地元出身で現代美術により世界的に名を上げた老人(ミッキー・カーチス)が、地元で展覧会をやるというので久しぶりに帰郷する。しかしこれがどうしようもないわがまま男で、地元美術館勤務でこの企画を担当している女性(木南晴夏)はふりまわされっぱなし。

けれども途中から話は急展開し、老人の過去の話となります。ここにも琴電がからんでくる。美しい人妻(中村ゆり)もからんでくる。ここんとこ、中村ゆりさんファンの私にはたまりません。中村さんもついに○○の人妻役をやるようになったか。

あ、中村ゆりさんだけでなく、木南晴夏さんもそれなりによかった。彼女をスクリーンで見たのは今回が初めてですが、すごい美人ではなく、近所にいるちょっときれいなお姉さん的なところがいい。念のため言い添えますけど、これは褒め言葉です(笑)。

道ならぬ恋、現代美術と時代の変化、そしてその中で休まず走り続けてきた琴電、そういった色々な要素が無理なく融合しています。やはり金子監督を賞賛すべきなんでしょう。

そして、本物の香川県知事が登場するところがすごい! 『県庁おもてなし課』では、知事役は小日向文世が演じていましたが、本物の知事が出ていることでこちらの映画の本気度が観客に伝わってきます。

私はずいぶん昔に一度だけ出張で高松に行ったことがあります。この映画にも出てくる栗林公園を見物し、JR高松駅前の店でうどんを食べましたが、琴電には乗りませんでした。今度行く機会があったら絶対に乗ります!
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