フッカー

人生、ブラボー!のフッカーのレビュー・感想・評価

人生、ブラボー!(2011年製作の映画)
4.4
あぁ、温まる。家族だね。

生クリームもの食べながら見てたから、オヌニーしてるシーンから始まってどうしようかと思った笑

仕事も出来ない、借金溜まりまくり、大麻作って状況打開しなきゃ。恋人?放置してたら愛想つかされた(ゝω・´★)
要はダメ男、デヴィット。
そんな彼が繰り返し行ったのは匿名での精子提供。
ある時彼は自分の精子により、子供が533人いると告げられ、驚愕するが、彼らを見守ることに決める。


優しい音楽と共に物語が始まるなと思っていたら、やっぱり温かい物語(*´ω`*)
もうデヴィットだめだめちゃんなんですよ。
久々に恋人に夜中2時に会いに行ったら、「実は妊娠してるのよ。でもあなたを父親とは認めないわ。」そう言われちゃう男。

でも変わろうと努力します。
最初の努力は、533人の子供達を隠れて助けるところから。
今さら顔は出せない、じゃあ隠れた守護天使になろう。少し身勝手な考えだけど彼頑張ります。

俳優になるのが夢の若者が、オーディションに行きたいけど仕事から離れられない!
じゃあ代わりに店番するよ!とか。

路上ライブをする若者の前でコインを入れ続け、素通りしようとする人を止めるとことかお気に入り♪


そうして彼なりの愛情を注いでいこうとします。
皆彼の子供なんですよね。
生物学上の父親は一人でも、やっぱり育てられた環境によって、色々な人間が出来上がるんですね。
デヴィットとラファエルとの関わりは、個人的には凄く響くものがありました。

彼らデヴィットチルドレンは、精子提供者を、彼らのもう一人の父を探してる。デヴィットは素性を隠して彼らと関わる。
この関わりが温かいんですよね。

皆育ての親に感謝はしてる。でも彼らのもう一人の親からの愛。それもどこかで求めてる。
「僕らは愛の結晶じゃない。ただのオナニーの結晶として生まれた。」って言う人もいます。

それでもこんなに兄弟姉妹がいるこんなに家族がいるって有り得ないですよね。でもその数だけ温かみが生まれる、その数だけ繋がりがある。


確かにここに愛の結晶は生まれてます。533人の子供達も、新たに生まれる赤ちゃんと恋人も、どっちも本当の家族。
最後の赤ちゃんのシーン辺りから正直泣きました。何ででしょうね笑


そりゃあ、いきなり現れた男が親切にしてくれたからってすぐに心開きすぎ!とか思うかもしれませんが、自分はあまりそういうご都合は気になりませんでした。

コメディタッチながらも、温かい家族の絆に溢れた作品。
「こんだけ子供産むって無責任じゃん!」作品でもそういう言及があります。確かに。多分精子提供の時は、深く考えてなかったよね。

でも、
「これだけ家族がいるってこと。僕にはそれが無限大の幸せが広がっているように思うんだ」

少し長くなりました。