サウナ中級者

ゼロ・ダーク・サーティのサウナ中級者のネタバレレビュー・内容・結末

ゼロ・ダーク・サーティ(2012年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

あくまで一本の”映画”として観た私の感想は、シリアスで緊張感のある映画として、純粋にとても楽しめました。
(CIA側の視点から描かれているとか、「ザ・レポート」を観てからだと違った感想になるとか、この映画の置かれた外部的要素についての詳しい知識は私はわからないので…)

主人公の苦悩や信念を貫き組織を動かしていく姿勢に非常に感銘を受けました。
ラストの突入シーンのリアリティ緊張感は圧巻です。

※追記
「ザ・レポート」を鑑賞しました。
この映画を観たなら必ず鑑賞すべき映画だと思います。
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以下、自分用に他者様のレビューメモ
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・気の強いCIA分析官が執念でビンラディンの居場所を突き止め、特殊部隊による殺害に導く「偉業」を達成するお話。確信が持てないとGo Decisionを下せない上司や組織幹部、熱意により周囲の協力を引き出す力、自信を表明する勇気など、組織で働く者として学ぶことがあった。Go/No Go decisionを下す会議で、他の幹部がGoが妥当な可能性は60%だの80%だのと言う中、この分析官だけは100%と言い切る覚悟は大事だと思った。選択肢はGoかNo Goしかないのだから。諜報活動や軍事作戦のドキドキもさることながら、このような組織人としての振る舞いにも見るべきことが多かった。アメリカ万歳、ビンラディン殺害万歳ではなく、アメリカを少し客観視しつつあるアメリカ映画であった。

・前半は拷問シーンで引き込み、中盤は探し当てるまでのサスペンス的展開で引き込み、後半では政治劇で引き込み、終盤では戦闘の臨場感で引き込む。
観客の本能的な注意を最初から最後まで持続させる、教科書のような脚本だと思った。
この尺になったのも納得だし、この尺じゃなきゃラストショットを描く意味がないとすら思った。

ラストシークエンスにめちゃめちゃハラハラしたんだが、「興奮した」とは書きづらい後ろめたさがある。
エンターテイメントとして楽しんでいいのかという葛藤をほぼ同時に感じていた。

ラストの任務のシーンはどれだけ事実かはわかるはずもないが、いわゆる「正義」なるものは一切感じ取れなかったし、そここそがこの映画の価値でもあると思った。
ただチームとしてのかっこよさに興奮したのも事実だし、そう感じるように撮っていたとも思う。

もはや修復不可能とも言える問題の一番表面的な解決を見せられただけで、かえって暗澹としてしまったかもしれない。
が、非常に満足できた作品。
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