トランスマスター

クロッシング・デイのトランスマスターのレビュー・感想・評価

クロッシング・デイ(2008年製作の映画)
3.0
知られざるクライムムービー

クライムムービーマニアの私がタイトルすら知らなかったという驚き。
主演は『ハルク』で有名なマーク・ラファロと相棒はイーサン・ホークという豪華さにまたビックリ。
サウス・ボストンで子供の頃からワルとつるみ一攫千金を夢見るオラオラ君と家族が居るのにコカイン大好きなアル中のバディによるヒューマンドラマです。

◆良い点/注目ポイント
・東海岸のチンピラが、犯罪に走ってしまう構図が映画の中で濃縮されています。カタギの仕事がとにかく地味で安月給というところが、そもそもの原因です。
・銃撃戦が少なく。カーチェイスも無く。刑務所の中での人間関係も人種間の派閥や殺し合いも無く普段とは違う大人しいテイストです。
・マーク・ラファロは良い人役が多いのに、犯罪者としての役もこなせて演技の幅が広いです。

◆改善点
・幼少期から犯罪の片棒を担いでいるのに、いつまでも金に困っているところが悲しい。リスクに対してリターンが薄い。成り上がるストーリーに漢ほ共感を覚える物なので、アウトローにはカルテルやマフィアのような大豪邸に住んで欲しい。
個人的には『モブスターズ』や『グッドフェローズ』の成り上がり感が好きです。

◆総括
・前半オラオラ!後半真人間な『アメリカンヒストリーX』のような失速感が残念ですが、家族も居て投獄のリスクを避けたくても生活のためにワルをしなくてはならない葛藤は辛かったです。