ラピュタん

風立ちぬのラピュタんのレビュー・感想・評価

風立ちぬ(2013年製作の映画)
4.9
夢に胸を膨らませつつ、泣ける


宮崎駿監督の最後の長編の真のテーマは…

風立ちぬ
たしかに風は吹き、そして流れていった…

才能に恵まれ、夢を追う青年と
恵まれた環境にありながらも病に冒された少女

ふたりの愛情と夢追う姿が丁寧に描かれていて感動的でした

自分の作るものが戦争に使われるというジレンマを抱えつつも
そんなことには興味がなく、飛行機を作る大きな夢と、家庭を築くという夢を追う若者

死に至る病として当時広く恐れられていた結核
そんな病に罹患するという絶望と闘いつつ、愛するもののために治癒という夢を追う若者

ふたりの悲劇は、もう涙、涙なくしてはみれません・・・

監督の生涯のテーマのひとつは、結核にあったんだと思います
直接病を描くのではなく、それを抱えた人の周囲を描いたり(トトロ)、今回は勇気を絞って、それに向き合う姿を正面から捉えています

もちろん、いろんな見方を楽しむ自由を許容してくれてもいます

嗚呼、紙ヒコーキのような運命
それはあまりに短く美しすぎる


あなたの次の十年を、どう生きますか?と誠実に問いただしてくれる優しさに包まれる
そう、これを観た人は心優しい魔法から逃れられないはず


小学生未満からでも
老若男女を問わず、何度でも
大切なイベントDAYにも是非
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