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風立ちぬのshihoのレビュー・感想・評価

風立ちぬ(2013年製作の映画)
3.5
所々展開はあるものの、淡々と進んでいくストーリーでわくわくはしなかった。
大人の話だと思った。
地震のシーンの描き方はさすが、面白かった。
あとは逃亡中っぽいドイツ人の瞳と、セリフは印象的だった。
(なんて言ってたかは忘れた笑)

主人公の声に関しては、第一声は「なんじゃこりゃー青年にしては、声老けすぎでしょ」と思ったが、だんだん合ってきて、
飛行機にしか興味がない主人公の、不器用さというか、落ち着いている性格がよく表れていた。
その主人公が婚約者の吐血を聞き駆けつける汽車のなかで、
ボロボロ泣くシーンや、
窓から会いにいくシーン、
手をつないだまま仕事をするシーンは純愛って感じがして泣けた。妻のエピソードには3回ほどうるっときた。
「あなた、生きて」というセリフのところでうるうるは最高潮に。
「生きて」っていうセリフ、至るところで見聞きするのに、感動したのは始めてだった。それは観る方の自分自身の変化もあっただろうけど、
残された方が失望と悲しみで生きる気力さえ失ってしまうような、そんな関係をしっかり見せてくれた後だったからこそ説得力があったのかなと思う。

しょっぱなからジブリ感満載の飛行機が出てきてどうなるかと思ったら夢で、最後も夢で、
夢と現実が曖昧なシーンを連続する映画を好まないので、
そこで少し嫌になった。

子供はつまらないと思う。
映画館に行ったが、家でレンタルで十分だったとも思う。
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